1. 環境

環境保全活動

イチカワは「紙」の製造に不可欠なプレスパートの総合ソリューションカンパニーとして抄紙用具及び工業用フエルトなどの製造販売を行っております。
その中で、環境に配慮した製品造りと、社会貢献への活動を積極的に展開しております。

事業と改善活動

省エネルギー・地球温暖化防止

• 2050年カーボンニュートラル実現に向けた計画の見直しにより、2030年までに2013年度比46%のCO2排出量を削減する目標へと修正を行いました。(スコープ1,2)

一部で自家消費型太陽光発電設備による再生可能エネルギーの利用を始めていますが、今回の目標修正に対応し、各事業所での購入電力を実質的な再生可能エネルギーへ100%転換することを決定しました。本社、柏工場、開発研究所では2021年10月から、岩間工場は2022年4月から、非化石証書(トラッキング付)を適用した再生可能エネルギー利用を実現しています。

(1)再生可能エネルギーへの転換
① 自家消費型太陽光発電設備の導入 :

年 度 PV設備 設置場所と稼働状況 年間発電量
2016年 200kw 岩間工場で稼働中 24万kw
2020年 500kw 柏工場で稼働中 60万kw

岩間工場:200kw太陽光発電設備

柏工場:500kw太陽光発電設備

②ガスコージェネレーションシステム(CGS)の導入 :

年 度 CGS設備 設置場所と稼働状況 効率と年間発電量
2006年 845Kw 柏工場で2019年12月迄稼動 総合効率57%
2020年 700kw 柏工場で高効率化更新と廃熱利用を拡大 総合効率72%

柏工場:ガスコージェネレーションシステム

柏工場では、CO₂削減を目的に2006年度より稼働し、2020年に高効率システムへの更新と排熱利用の拡大を実施することにより、総合効率(発電効率と排熱回収率)を15%向上。CO₂の大幅削減と使用電力量の70%を賄っております。

(2)天然ガス(都市ガス)の採用拡大
①使用燃料(スコープ1)の天然ガスへの転換。(柏工場・岩間工場)
・生産設備における使用燃料は、CO2 発生量の少ない天然ガスへ100%転換が完了しております。
②ガス空調設備(GHP)の導入。(本社・柏工場・岩間工場)
・省エネ法の目的の一つである「電気需要の平準化」に対する措置として、ガス空調設備を導入しております。

岩間工場:ガスヒートポンプ空調設備

(3)高効率機器への転換
①照明のLED化を計画的に展開しております。
②高効率空調機への更新。
③高効率モーターなどの新規採用100%を進めております。

(4)生産効率の改善
①生産性向上による省力化を進めております。
②生産設備の高効率化更新を中長期設備計画を策定して実施しております。

(5)CO₂排出量の推移

(6)総エネルギー原単位の推移

工場での取組み

柏工場

• 2000年3月にISO14001認証取得。

• 2020年2月にガスコジェネレーションシステムの高効率化更新と排熱利用の拡大に加え、5月より太陽光発電設備も運用を開始しました。買電とのハイブリッドの最適な組み合わせで更なるCO2の削減に取り組んでおります。

• 2021年10月に購入電力を全量再生可能エネルギー(トラッキング付非化石証書)へ切替。

コージェネレーションシステム

岩間工場

• 2007年に茨城エコ事業所に登録され、2019年5月にISO14001認証取得。

• 2016年から稼働している太陽光発電設備に加え、2022年4月に購入電力を全量再生可能エネルギー(トラッキング付非化石証書)へ切替を行い、岩間工場で使用する電力は100%再生可能エネルギーとなっています。

• 生産工程で排出される廃水のリサイクル装置を導入し、95%の廃水を循環再利用しています。

太陽光発電設備

工程排水リサイクル装置

水の使用量の削減

オンマシン洗浄装置への転換(柏工場)、工程排水リサイクル装置の導入(岩間工場)などにより水の使用量の削減を積極的に展開しております。

化学薬品使用量の削減

化学薬品(PRTR対象物質)使用量の削減・廃止に向けた活動を進めております。


製品を通じた環境への貢献

抄紙プレスパートの総合ソリューションカンパニーとして、当社のフエルト・シュープレス用ベルト・トランスファー用ベルトなどプレス用具の改善によりCO₂削減に貢献します。
一般的にプレスパートで紙の水分量を1%多く搾ると、後工程のドライパートでは5%エネルギーの使用量を減らすことができると言われています。